2010年に訪れたスペインのマドリードでの個人旅行記です。プラド美術館の見学、サッカー観戦、アランフェスやアビラなどマドリードからの日帰り旅行の様子などを綴りました。
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 そちぷのスペインMadrid旅行記2010 Day5

マドリードの朝
前日にアビラで歩き疲れたせいで、良く眠れた夜だった。寝ている時は気付かなかったが、朝ベッドを出ると、短パンと半袖Tシャツの格好だと少し肌寒かった。前日の雨か冷房のせいかなと眠気眼に思いつつ、シャワーを浴びて完全に起床。まだ外は7:00過ぎで暗かった。

チャンネルを適当に変えると、土曜日のせいか子供向け番組が多い。題名のない音楽会みたいな番組もあった。中でもサッカーのコメディ番組が面白かった。スペイン語が理解できなくとも、モウリーニョ、イニエスタなどレアルマドリードとバルサの選手や監督に扮したパロディが見た目的にも面白い。

ホテルの無料インターネット端末で、明日のアトレティコ・マドリード対バルセロナのチケットをチェックしてみると、ほぼ完売状態だったがチラホラ空席が残っていた。さっそくオンライン購入しようと座席や枚数を選ぶが、エラーメッセージが表示された。何度トライしても調子が悪いのか、前々進まない。しかたなくオンライン購入はあきらめて、スタジアムでの試合前日チケット発売に向かうことに。

すっかり外が明るくなった9:00頃、ホテルから外へ。ホテル前のGran Via通りを走る車もほとんどなく、人の姿もチラホラ。夜たくさんの人々が集まり賑やかだった駅前は、静かな週末の朝といった光景だった。マドリードのど真ん中という都会的な光景の中、そして夜の喧騒とギャップのある朝の静かさ、上空に広がる青空、交差点の信号待ちすら異国情緒を楽しめる時間だった。Callao駅までGran Via通りを歩いてメトロに乗車した。向かった先はPiramidas駅。

ビセンテ・カルデロンへのアクセス
Piramidas駅はアトレティコ・マドリーのホームスタジアムであるビセンテ・カルデロンの最寄駅だ。Callao駅から乗り換え無しの約10分で到着。地上への出口は皆同じ通りにつながっており、地上出口を出た後、住宅街のような光景の中、緩やかな傾斜の道が目の前に横たわっている。スタジアムへは、坂道の下方面に歩いて、まずは交差点を右折。その後は、途中交差点を渡るが基本的に大通りに沿って真っ直ぐ進む感じ。駅からだと徒歩約10分くらいの所にある。

試合前日のビセンテカルデロン
バルサとの試合を翌日に迎えたビセンテ・カルデロンだったが、10:00〜10:30のチケット売場は閑散としていた。意外なほど静かな光景に一抹の不安がよぎり、既にオープンしていた公式ストアへ。

店員に「Hola, I don't know if we can buy the match tiket today..」と切り出すと、あいにくボックスオフィスでの試合前日発売は行なわず、試合当日の明日のみだとか。若い男性店員はフランクに応じてくれ「you can buy the ticket tommorow around the stadium.」と。「明日、スタジアム周辺はダフ屋がいっぱいいるからチケットは買えると思うよ」といったニュアンスだったので、「Gracias、Have a nice day!」と礼を言い店をでる。

念のためにボックスオフィスに戻ると、やっぱり誰もいない。誰も来る気配もない。仕方なくスタジアムを離れようと歩き始めると、革ジャンを来た男性が声をかけてきた。「チケ?」と最初聞こえたが、すぐに「ticket?」と察す。おぉ出た!ダフ屋だ!と。

「did you say you have a ticket?」聞くと、「yes, my friend have tiket. do you want?」とスパングリッシュ(スペイン語風の英語)の答え。「yeah, what kind of tiket do you have?」と質問。人差し指を立てて「one moment」と答え、遠くにいる別の男に声をかけた。おぉ、ダフ屋もチーププレーするのか、など関心していると、直ぐに別のボス風の中年男性がきた。

と、ココでスタジアムでチケットを買う初心者にオススメするのが、座席マップを印刷して持っていくことです。スタジアムやチケット販売のWebサイトには座席マップが掲載されているので、それを持ってれば座席の場所も指差し確認できるというもの。実際にプリントアウトして持っていた紙は、商売に使えるからとダフ屋にも「欲しい」と言われた(笑)

こっちの予算を伝える前に、座席マップのメインスタンド1階のど真ん中を指差して「yeah, I wanna buy this ticket」と言ってみると「How many tiket?」と。「one」と答えると「No」と即答。すぐに「oh, you don't have it?」と返すと、「yes, I have, but 2 tiket, if you buy the pair, it's ok」と。なるほど上手い。この日はチケットは買うことはなかったが、初めてのダフ屋との会話は面白かった。結局この日、チケットは買わなかったが、色々勉強できたことがあった。

「メインスタンド1階のような高額チケットは、1枚より2枚でまとめて(金持ちに)売る方針であること。」 「メインスタンド1階のような高額チケットの売値は、定価の1.5〜2倍に設定していること。」 「旅行客やお一人様には、バックスタンドやゴール裏のチケットを薦めること。」 「バックスタンドやゴール裏のチケットの売値は、定価の約2倍に設定していること。」

バックスタンド2Fのチケットが150ユーロって、さすがバルサの人気だなと思う一方で、皮肉な現実だなとも思った。アトレティコのファンで「Real madrid is for rich people」という人は多いと思うが、先日のレアルマドリードのメインスタンド2階のチケットより高いじゃん!って。レアルの方もダフ屋はいたが、スタジアム窓口で定価購入できたんだからね。

プラド美術館
ビセンテ・カルデロンを離れた後、プラド美術館へ向かう。その最寄駅のBanco de Espana駅へはPiramidas駅から約15分で到着。シベーレス広場の交差点を渡り、プラド通りの並木道を10分ほど歩くとプラド美術館に到着。

土曜日11:00過ぎのゴヤ門側のチケット売場には2,30人の行列ができていた。10分くらい並んでチケットを買った後、別の入口から中へ。2階建ての広大な館内には有名絵画・彫刻が展示され、写真撮影NGなのが実に残念だと思った。館内には大勢の客がいたが、有名絵画の前を人で埋め尽くされて近付くことも出来ない様なこともなく、近くでじっくり鑑賞できた。館内あちこちに置かれているベンチや椅子も嬉しい配慮だと思った。巨大な絵の前に置かれたベンチに座って、芸術に囲まれる時間なんて日常生活ではないので、リッチな気分にもなれたし(笑)

ゴヤ門側から入ってベラスケス門側に出るまで、プラド美術館をひととおり見学した所要時間は約2時間。14:00前にゴヤ門側のチケット売場を再び通りかかると、午前中より2倍くらいの人が行列に並んでいた。朝はいなかった絵やポストカードを売る人達も商品を並べていて、賑やかになっていた。感覚的に昼前から入って丁度よいタイミングでプラド美術館を楽しめたかな、と。

ギンザ
プラド美術館を出た後、近くのティッセン・ボルネミッサ美術館の前を素通りして、昼食のため日本料理屋に立ち寄った。サン・ヘロニモ通りの一角に溶け込むようにあるGINZAというレストランで、ブルーの背景色にホワイトでRESTAURANT JAPONES GINZAと書かれた看板が掲げられていた。が、外から一見しただけで営業中なのかが分からず、ドアを押してみると空いた。

店内入口にメニューが置かれ、その奥にはL字型の回転寿司のようなカウンターがあった。店の外観から予想していたよりお客さんは多かった。すぐに通されたカウンターに座り、壁を見ると寿司時計(笑)と値段が記された色違いの皿が飾られていた。回転寿司の皿の値段は1e、3.5e、4eと続き大体食べたいネタは5e前後という設定だった。

スペインの鮪は有名だと見聞きしていたのでマグロを食べたかったが、ご予算的にあきらめて天ぷらうどんを注文。(お寿司のランチセットは平日だけなのが残念な所でした。。)

見た目にも大きな2本の海老は、日本でよく見かける衣だけが大きな代物ではなく、本当にプリップリッとした食べ応えのある身で美味しかった。集中してツルツルと音を立てないように慎重にうどんを食べた(笑)

店内は客の数の割りに静かで、店の雰囲気なのか客と店員の組み会わせのせいか、ほとんど会話することもなく店を後にした。

国立図書館
夕方、国立考古学博物館(Museo Arqueologico Nacional)を見学しようと、地下鉄Srrrano駅へ向かった。Gran Via駅からメトロで約10分で到着。交差点越しに巨大なスペイン国旗と大きな石のモニュメントが目に付いたので、入口を探しに建物沿いにあるくと、あいにく館内工事のため閉館中とのこと。。(調べてから来ればよかった。。)

隣接する国立図書館(Bibloteca Nacional)の立派な建物を眺めつつ歩いていると、Bibloteca Nacional Museoを偶然発見。嬉しいことに無料。館内には活版印刷の道具や古そうな蔵書が展示されていた。見学者は数人がパラパラいる程度。広さ的にも15分で十分見学できた。

Dance the Bullet
国立図書館から地下鉄Colon駅に向かうためコロン広場(Plaza de Colon)を通り過ぎようとすると、大勢の人が一箇所に向かって歩いていた。なんだろう?と思って行った先が「TEATRO FERNAN GOMEZ CENTRO DE ARTE」と掲げられた劇場だった。

開演時刻が近付いのか、人がわんさか集まってきており、チケット売場には行列ができていた。Rock the Balletと書かれたボスターとチケット売場の混雑振りから人気イベントかと思い、チケット売場の行列に並ぶことにした。「ticket for one, por favor」と窓口で伝えると、おばちゃん店員は英語で「today, 7:00pm ?」と。「si」と答えてクレジットカードで当日チケットを購入。劇場入口でチケットを見せて中に入る。

係員にチケットを見せると、座席まで案内してくれた。スペース的にも十分余裕があり隣の人の肘も前の座席との間の窮屈さも特に感じず、座り心地もいい席だった。

Dance the Bulletは、ポップミュージックやロック調の曲にダンスとバレーをミックスさせたショーで、一切セリフがないショーだった。タイプの違うイケメンのダンサーがキレのある動きやコメディ的な動きを繰り広げるため、スペイン語が分からなくとも十分楽しめた。客席にはティーンエージャーの女の子のグループや、若いカップル、ファミリー客が多く会場の雰囲気もよく安心して見れた。

途中休憩を挟んで約1時間30分のショーは、一睡もすることなく(笑)とても面白かった。

LA CASA DEL ABUERO
Dance the Bulletを見終わった21:00前、空はまだ明るかった。Colon駅からOpera駅で乗り換えてSOL駅へ向かう。向かった先はMuseo del Jamonの角を曲がり少し歩いたところにある1件のBAR。

LA CASA DEL ABUEROという名前のBARは、小さいが店内にはたくさんの客がいた。店の入口には客に見せるように鉄板焼の調理場があり、カウンターの壁にはワインのボトルが並べられていた。

ホテルの従業員も知っていた海老で有名なBARだそう。海老の鉄板焼や天ぷらのような料理は美味かった。「アブエロ」という名の赤ワインも有名だそうで、数種類あってどれも飲みやすく美味しかった。このBARはお土産としてボトルも買えるうれしい所だった。

そんなこんなで本日の旅程終了。明日はアトレティコ対バルサの試合!チケット買えるかな?っと。。


面白サッカーパロディ番組(crackovia)


イニエスタ!?朝から大ウケ!


9:00頃のグランビア通り


Piramidas駅からスタジアムへは徒歩約10分


正面に見えてきたビセンテ・カルデロンの姿


店内の写真撮影okな気前のいい公式ストア


色んなグッツ並んでました♪


真のファンならマストグッツ!?


リバプールに移籍した今でも店内にはトーレスの絵が♪


プラド美術館のチケット売場にて


プラド美術館前の様子。絵を売る人や絵描きが結構いました。


国会議事堂とティッセン・ボルテミッサ美術館の間にある日本食レストラン「銀座」


銀座の店内。回転寿司がありました♪


大きな海老が嬉しい天ぷらうどん。17.50e


国立図書館(Bibloteca Nacional)


TEATRO FERNAN GOMEZ CENTRO DE ARTEへとドンドン入っていく人の多さに興味津々に♪


Dance the Bulletの看板


プエルタ・デル・ソルから徒歩3〜5分のBAR「LA CASA DEL ABUERO」


目の前で調理してくれるガンバス・アラ・ブランチャ(海老の鉄板焼)は美味♪ワインも美味♪

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掲載内容は筆者の体験に基づいた個人的な意見です。各人の責任においてご利用くださいませ。