2010年に訪れたスペインのマドリードでの個人旅行記です。プラド美術館の見学、サッカー観戦、アランフェスやアビラなどマドリードからの日帰り旅行の様子などを綴りました。
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 そちぷのスペインMadrid旅行記2010 Day7

マドリードの月曜日
月曜日は、マドリード市内の美術館・博物館の休館日のため、この日はサラゴサ(Zaragoza)まで足をのばすことに。サラゴサはマドリードとバルセロナの中間に位置するスペイン第五の都市。マドリードからはAVEで所要約1時間30分。AVEの往復料金は日帰りのTURISTAで約95ユーロ。

朝のアトーチャ駅にて
8:00過ぎ、アトーチャ(Atocha)駅に到着。少し薄暗い駅構内には、通勤姿の人が多い。駅構内を5分ほど歩いて着いた1FのAVE切符売場は空いていた。ホテルを出る前にrenfeのホームページで列車ダイヤをチェックしていたので、列車番号やらを書き留めておいたメモ用紙を窓口に差し出すと、スムーズに発券してもらえた。3分ほどで往復切符を購入。その後2Fに行き、Control de equipajes(Luggege Control)という所で、荷物チェックを済ます。

出発時間までは2Fのカフェで過ごす。人が行き来するカフェで飛び交うスペイン語の会話は、何を言っているのか分からないが、旅情を掻き立てる一種のBGMのようだった。(英語が通じる店員も3人中1人だけ。) 出発10分前、チケットチェックを済ませてAVEに乗車。列車は定刻どおりにマドリードを出発し、一路サラゴサへ。

AVEでサラゴサ(Zaragoza)へ
9:30にアトーチャ駅を出発したAVEは、しばらく特急らしからぬスピードでノロノロと走った。スピードを次第に上げ、窓の外、茶色い団地が並ぶ光景が遠ざかっていく。

車内は6割くらいの座席が埋まっている状態で、荷物棚にはスーツケースや結構大きな鞄も。車内では、天井からぶら下がっているスクリーンを見たり、ラジオみたいなオーディオも自分の席で聴いたりして過ごす。

11:00前、列車はサラゴサに到着。2008年に開催されたサラゴサ国際博覧会(Expo Zaragoza 2008)のおかげか、サラゴサ駅は広くて新品のような駅だった。

アルハフェリア宮殿(Palacio de la Aljaferia)
サラゴサ駅正面にでると、現代的で真新しい駅舎があった。駅の大きさの割りに、人通りが少ないのが、なんとなく寂しい感じがした。駅前にはたくさんタクシーが停まっており、とりあえずアルハフェリア宮殿まで乗せてもらうことに。

サラゴサ駅を出たタクシーは住宅街のような所を走り、5〜8分後にはフロントガラス越しにピラールの塔が見えてきた。アルハフェリア宮殿までは所要約10分で、約6.5ユーロ。

が、到着したアルハフェリア宮殿には大勢の人が行列をつくっていた。テレビ局の車も停まっていて、何が起こっているのか?だったが、とりあえず行列の最後に並ぶ。

ノロノロ進む途中、前の人に「いつもこんなに行列なの?」と英語で聞くと、アラゴンのフェーマスパースンがなんとかカントカ、と答えてくれたが、この時点で何が行なわれているのか未だ?だった。

カメラの前でインタビューするレポータの数も相当おり、行列に並ぶ人の中にはスペイン国旗をマントのように体に巻く姿もあるという状況。平日にも関わらず老若男女の人がズラリと並ぶ光景は、何事かと興味深々。

次第に建物の中に入り、流れのままに歩を進める。ふと途中で、お葬式のようなものだと気づく。どうりでカメラで撮影している人がいないわけだと、いそいそカメラをしまう。が、今更列を抜けるわけにも行かないような雰囲気だったので、自分の順番が来て、お墓参りするように顔の前で両手をあわせる。

結局それは、後で知ったのだが、亡くなった歌手で元国会議員のホセ・アントニオ・ラボルデタへの弔問であった。(2万6千人以上が慰問に訪れたのだとか。)

11:40頃、偶然立ち寄ってしまった慰問を終えた後、ピラールの塔目指して歩く事に。

聖パブロ教会(Iglesia de San Pablo Apostol)
アルハフェリア宮殿からピラールの塔の方面に適当に10分くらい歩くと、立派な教会に偶然たどり着いた。住宅街の真ん中に立つ教会は、茶色い煉瓦で造られた立派な建物で、中も自由に入れた。日光が差し込む教会内は明るく、オルガンの上に置かれた大きな楽譜もはっきりと読めた。後で知ったのだが、それが聖パブロ教会(Iglesia de San Pablo Apostol)であった。所要時間は約10分。

中央市場(Mercado Central)
聖パブロ教会を過ぎて歩いていくと、大通りにでた。人通りも一気に多くなった所で、左手奥の方向を見ると中央市場(Mercado Central)の姿が。

市場の中は結構広い。12:00前で結構お客さんの姿もあった。色採り豊かな陳列のフルーツショップ、豚の頭をぶら下げた肉屋、色鮮やかで大きな野菜を並べるベジタブルショップなど、見てまわるだけでも楽しい。特に肉屋は、日本の肉屋とは根本的に違うラインナップ(大量の豚足や、姿形が分かる皮もありーの)なので、面白かった。所要時間は約15分。

ピラール広場(Plaza del Pilar)
中央市場を通り抜けると、ツンツンした塔がとても近くに見えてきた。ピラール広場(Plaza del Pilar)は目と鼻の先になる。巨大な建造物を前にした広場には、様々なオブジェが置かれ、観光客らしき姿もパラパラとあった。すぐに見事な外観のピラール聖母教会(Basilica de Nuestra Senora del Pilar)の中へと向かうことに。

ピラール聖母教会(Basilica de Nuestra Senora del Pilar)
巨大な教会の中は、たくさんの観光客が見学しており、人の話し声がこだましていた。そこは天井から差し込む光で明るい所だった。白を基調とした内壁には立派な宗教絵画や彫刻がちりばめられ、さながら美術館のようでもあった。自由に歩き回ること内部見学の所要時間は約20分。

教会から出た後、ピラール広場にあるツーリスト・インフォへ。塔の上に行きたい旨を伝えると、あいにく工事中で今は上れないとのこと。その代わりに、スーダの塔(Torre de La Zuda)のことを教えてもらう。

スーダの塔(Torre de La Zuda)
スーダの塔(Torre de La Zuda)は、ピラール教会のエブロ川側の西(中央市場の方)にある塔。1Fがツーリストインフォで、その5Fが無料の展望室になっている旅行者には嬉しいスポット。

ココは教えてもらわないと素通りしてしまうかのようなスポットだが、建造物自体としてもイスラム王国時代の10世紀に建てられたもので、レコンキスタ後も唯一残っているものだとか。

13:00前の展望室には、先客2人がいるだけ。枠もガラスもない窓からは、ピラール教会や中央市場前に広がる遺跡(?)の様子を眺める事ができた。そよ風を感じながら、ボ〜と椅子に座りピラール教会を眺め、しばらく過ごした後、移動開始。所要時間は約10分。

エブロ川(Rio Ebro)
スーダの塔を降りた後、エブロ川に架かるサンティアゴ橋(Puente de Santiago)を渡ることに。エブロ川越しにピラール教会の写真を撮影すると、水面に映る教会の姿は、まるで鏡に映るもう片方の姿といった感じ。巨大な教会の姿も1枚に収めやすいと思う。

エブロ川沿いの遊歩道をピエンドラ橋(Puente de Piedra)迄歩き、ピエンドラ橋からピラール広場の方向へと進む。橋の上から見るエブロ川は茶色と緑色を足したような色をしていた。長閑な川沿いの景色の中において、巨大な教会の姿がいっそう際立つ光景だった。ピエンドラ橋を進むと、右手にラ・セオ(La Seo)と呼ばれる大聖堂が姿を現す。が、如何せんピエール大聖堂を堪能した後では、そのスケール感が若干麻痺すると思った(笑)

ふたたびピラール広場に戻る迄、所要時間約40分の散歩コースでした。

Restaurante Japones 櫻(SAKURA)
14:00前、ピラール広場からスペイン広場方面へと散策することに。途中、少し歩いて振り返っては、町景色の間にみえるピラール教会の姿が、なんともよい。そんなサラゴサの町の美しさを味わいながら、ゆっくり10分ほど歩くと、Restaurante Japones SAKURAというレストランを発見。

「月〜金バイキング9.95ユーロ」(Buffet Libre Lunes a Viernes Comida 9.95)という張り紙に誘われ店内へ。店内はお洒落な雰囲気で結構賑わっていた。グループやカップル客が多かったが、お一人様の姿も割りに多かった。通された席でセルベッサ(ビール)を注文した後、好きな料理を楽しむ。

海老フライや寿司もあったが、どれも和食というより中華風日本料理といった感じ。だが料理の種類も豊富で味も美味い。また好きな食材を皿に盛って料理人に渡すと、その場で調理してくれる鉄板焼のサービスはいいなと思った。スペイン語が飛び交う店内と、松たか子やテレサテンといったBGMとのギャップも楽しめたランチタイムになった。ちなみに日本語話す従業員はゼロ。ウェイトレスと話した限りでは、従業員の大半がスペイン在中の中国出身者だとか。観光地のせいか英語で話相手になってくれたウェイトレスには感謝。

満腹になった後、スペイン広場周辺をしばらく歩くと、サラゴサは以外と都会的というかモダンな町だな、と思った。歩道も綺麗で、マドリードのような大都市と違って慌しさがないのもいい感じ。

サラゴサ(Zaragoza)駅にて
15:10頃、スペイン広場からタクシーに乗車。割とすぐに拾えたからよかった。サラゴサ駅までは約15分で到着。約7ユーロなり。 立派な外観の駅の中に入ると、ガラガラの状態。赤いソファが綺麗な待合コーナーもガラガラ。早めの荷物チェック前に済ませて待っていると、出発時刻ギリギリになると荷物チェックが混み出して行列が出来ていた。

その後、予定通り15:50にサラゴサを出発したAVEは、17:10頃にはマドリードのアトーチャ駅に到着。サラゴサの滞在時間は約5時間だったが、ピラール広場周辺の見所を楽しむには十分かと。

マドリード(Madrid)最後の夜
アトーチャ駅に着いた後は、その足でSOL駅近くのラ・カサ・デル・アブエロ(La Casa Des Abuero)へ。お気に入りのBARで赤ワインを飲んだ後、お土産用にボトルも購入して店をでる。

その足でサン・ヘロニモ(Carrera de San Jeronimo)通りをプラド美術館方面へ。カスティーリョ広場のVips neptunoという店で、KYOTO BOXなる寿司の弁当(以前から気になっていた一品)を購入。

さらにグラン・ビア(Gran Via)を歩き、CAMPER(カンペール)で靴を購入。そんなこんなで帰国までにやりたい事を出来るだけトライしたマドリード最終日でした。

とうとう明日はスペイン出国。4:00起きでバラハス(Barajas)国際空港に行かなければ!あぁ外は真っ暗だろうな。。


AVE乗車券の購入へ


AVEチェックインへ


サラゴサ駅に到着


大きく真新しいサラゴサ駅の外観


アルハフェリア宮殿


TV局の取材がアチコチで


アルハフェリア宮殿の中


茶色の聖パブロ教会


中央市場


大きなピラール広場


ピラール聖母教会の中


スーダの塔


スーダの塔5Fから見るピラール聖母教会


エブロ川越しに見るピラール聖母教会


町中から見えるピラール聖母教会


SAKURAの外観


サラゴサの町にて


サラゴサ駅に到着するAVE


ラ・カサ・デル・アブエロの外観


ラ・カサ・デル・アブエロの中。壁に並べられたワインはお持ち帰り販売してくれました♪

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掲載内容は筆者の体験に基づいた個人的な意見です。各人の責任においてご利用くださいませ。